切れた十字架のネックレス
主人と別居してからは、私の生活も変わりました。
すべて主人に合わせていた生活から一変、見たいTVやビデオをゆっくり見れるようになりました。
推しのアーティストも出来てライブに行く事もできました。
自分の時間が出来る事に充足感を覚えました。
自分の時間、大切です。
主人は主人で、一人で国内旅行に行く事が増えました。
元々歴史が好きで、特に戦争については異常なほど傾倒していて戦争博物館のある地方を訪ね歩く旅をするようになりました。
戦争については、なぜ戦争は起きるのか常に考えていたと思います。
特に、特攻隊や人間魚雷など、突撃すれば確実に命を落とす兵器に乗って散っていった若者たちの心に寄り添って涙を流す事もありました。
誰よりも「死者」たちの命の重さについて考えていたと思います。
戦争で命を落とした人々の悲しみに心を寄せすぎて偏りすぎる危うさも感じていました。
今、主人が生きていたら、ロシアとウクライナの戦争をどう感じたでしょう。
旅行に行くと必ず特産品をお土産に買ってきてくれました。
ある時、長崎に旅行に行って私に十字架を買ってきてくれました。
修道院に寄って購入したらしく、チェーンが全部ローズクォーツで出来ている素敵な十字架でした✨✨
とても嬉しかったのを覚えています。
修道院には、ただ立ち寄ったのか、何か思う事あって立ち寄ったのか、わかりません。
1人になって、考える事があったのかと思います。
もらった十字架のネックレスを早速つけてみました。
しかし、
何もしないのに、つけた途端ヒュルヒュルと落ちてしまいました( ; ; )
金具が切れてしまいました。
何か不穏な事が起きるような予感がしました。
この時の予感は悲しいかな、当たったと思います。